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ペンギン・ハイウェイ の話

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映画「ペンギン・ハイウェイ」が公開されました。モントリオールの映画祭で今敏賞を受賞した今作はいたるところでコマーシャルが打たれ、この夏のアニメ映画のイチ押しのような雰囲気ですね。原作は同名の小説で、作家は森見登美彦氏。何時だったか書いたように私が応援している作家さんの1人で、映画の関係者というわけではないけれど私の鼻も程々に高々です。 ペンギン・ハイウェイは、実は森見氏の作品群の中でも一風変わった作品です。彼の作品の多くは、ファンタジー京都を阿呆な男子が東奔西走する面白可笑しな物語と、怪しげな幻想京都に迷い込むホラー仕立てのどちらかに分類されるものがほとんどですが、本作はそのどちらにも当てはまりません。舞台が京都という描写も無く、主人公は小学生男子。古風ながら流れるような文章も鳴りを潜め、普段の森見氏らしからぬステキ爽やかな小説となっています。……"おっぱい"という単語がわんさか出てきますが、小学生なのでセーフでしょう、彼らは純粋なんです(笑)。 正直アニメ映画化という話を聞いた時には期待半分、不安半分という感じでした。製作のスタジオコロリドは聞いたことがないし(調べるとマクドナルドやパズル&ドラゴンのアニメCMを制作したスタジオらしい)、芸能人を起用した声優陣、そもそも作品自体が映像化に向いてないのではという懸念……書き出すと不安だらけですね。この辺がどうなっているかは劇場で確認したいと思います。 あと、お姉さんが予告の中で「この謎が解けるかな?少年」と煽ってきますが、キチンと原作通りであるなら映画を見たところではっきりしないと思います。と言うか、お姉さんも答えを持っていませんし、なんならお姉さんが謎そのものですからね。不思議なものを不思議なものとして消化できない人にはなかなかしんどい作品かもしれません。映画はどうなっているのか知りませんケド。 森見ファンと言っておきながら、実は夜は短し歩けよ乙女の映画は見逃してしまったんですよ。その二の舞にはしたくないので、映画は近いうちに見に行こうと思っています。 ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) posted with ヨメレバ 森見 登美彦 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-11-22 ある日、ぼくが住む郊外の街に、突然ペンギン...